引き寄せの法則を一定期間以上勉強している人なら、おそらく一度目にしたことのある言葉。
「大丈夫、すべてはうまくいっている」
目の前の現実がどうあれ、 願い事は叶う方向で全て潜在意識が取り計らってくれるので安心しましょう!といった意味合いで使われていることが多いと思いますが、実際問題、「そうは言っても、そんな簡単に大丈夫なんて思えない!」「目の前でどんどんトラブルが巻き起こっているのに、ただ安心しているだけで大丈夫なのかな?本当にこんなことで願いが叶うの?」と疑問を持っている方も多いかと思います。
もちろん私も、引き寄せの法則の勉強を始めて間もなかった頃、何度も浮かんだ疑問です。
実はこの「すべてはうまくいっている」というのは、潜在意識によって現実が作られる仕組みの本質を捉えた上でその言葉を持ち出すのと、不安な気持ちに蓋をするようにただただ自分に言い聞かせるのとでは、全くその意味合いも結果も異なってくることになります。
そう、本質の部分がズレてしまっていると、本当にただの気休めにしかならないことも大いにありえるんです(汗)
ですので今回は、この「すべてはうまくいっている」という言葉の本当の意味について、潜在意識による現実創造の仕組みから徹底解説していきます!
引き寄せの法則で語られる「すべてはうまくいっている」って、一体どういうこと?
「目の前で何が起こっていようと、すべてはうまくいっていると思うことで願いが叶う。望む方向へ現実が変わっていく」というのは、一体どういうことなのでしょうか?
それを理解する上で大事になるのが、現実の正体です。
現実とは、自分が事象をどう繋げ、そこにどういった意味と役割を与えるかで変わるもの
現実は、実は「たった一つ」ではありません。
これは脳の認知の仕組みに関わってくることなのですが、私たちの脳は、過去の記憶などを元に、常に目の前の事象を様々につなぎ合わせ、そこに一定の意味合いを加えています。
そしてそれを、自分にとっての現実として認識しています。
言ってしまえば、「現実はそれを解釈する人間の数だけ存在する」ということ。
脳のゲシュタルト機能を知ると、潜在意識による現実創造の仕組みが見えてくる
この脳が行っている認知の方式はゲシュタルトとも呼ばれ、例えば「あ」という複数の線の組み合わせを見て、「あ」という文字であると認識するのも一つのゲシュタルトですし、人差し指と中指を2本立てることによって「数字の2」を表していると解釈したり、もしくは「ピースサイン」であると私たちが解釈するのも、この脳のゲシュタルト機能のなせる業です。
こういった数々の事象に対する解釈が組み合わさったその総体が、その人の世界観であり現実という訳です。
つまり世界観や現実は、その人の脳が作り上げているゲシュタルトそのものであるということなんですね♡
ちょっと小難しい話になりましたが、実はここが、潜在意識による現実創造の仕組みを理解する上での肝になる部分なので、ここまでしっかり押さえておいてくださいね。
潜在意識レベルでの認識の変化が起きると、現実は変化せざるを得ない
ではこれが引き寄せの法則において何に繋がってくるのかといえば、
一連の事柄をつなげてそれを
- 「ネガティブなことである」と判断するのも、
- 「これは願いが叶う過程である」と判断するのも、
その人のゲシュタルトの仕方次第、つまりは認識の仕方次第ってことなんです。
そしてそのゲシュタルト構築をその場その場で無意識に行なっているのが、潜在意識に格納されているその人独自の自動解釈プログラムになります。
自我(エゴ)の正体とは?
この自動解釈プログラムというのがつまりは自我(エゴ)であり、私たちはそれ自体を自分自身であると勘違いしてしまいがちなのですが、そうではなく、自我(エゴ)は事象を解釈する単なるプログラムに過ぎないんです。
そしてこのプログラムは、私たちの過去の記憶をよりどころにして作られているものであり、それゆえ「私たちの現実は思い込みによって作られている!」とよく表現されるんですね。
つまり裁判の判例法主義のように、脳というのは非常に前例主義的な性格をしていて、「過去にこうこうこうであったから、目の前のこの現象はこういう意味合いで、そしてこの後はこういった展開になる」と、潜在意識内の思考プログラム(自我)が自動反応で瞬時に物事をつなぎ合わせ、現実の解釈と未来設定を勝手に行ってしまっているということなんです。
そしてさらに言えば、潜在意識には「設定した未来を達成するための行動を本人に取らせる」性質があるため、結果的に目の前の現実だけでなく未来もその解釈通りに展開していくことになってしまうんです。
完璧を採用するとは?認識の変更と現象化は必ずワンセット
上記のことをひとつひとつしっかり踏まえていくと分かってくるかと思うのですが、その人の認識(ゲシュタルトの仕方)が変われば、現実って必ず変化するものなんですよね。
要は、認識の変更と現象化は必ずワンセットだということなんです♡
本人の認識(ゲシュタルトの仕方)が変わった時点で、まずは目の前の事象に対する解釈が変わりますので、目の前の現実そのものがその意味を変えることになります。
つまり事実が変わらずとも、この時点で、ある意味現象化って達成されている訳です。
また同時に「現象の役割」と「未来の設定」も変わっているため、目の前の現象はすべて、潜在意識にセットされた未来を達成するための味方や過程であると、その機能を変えているんですね。
ですから当然のように、未来の事象も変化していくことになる訳です。
つまりはこれが、「すべてはうまくいっている」ということであり、「完璧を採用する」ってことなんです。
だって、全てがあなたの願望を叶えるための味方であり、過程であるのだから、そりゃ、すべてうまくいっているし、完璧な訳ですよね(笑)
要はこの認識の変更が起こった時点で、目の前にある世界すべてが「すべてはうまくいっている」現実に変化してるんです。
潜在意識に無理矢理「大丈夫、すべてはうまくいっている」と言い聞かせることでは、認識の変更も現実の変化も起こらない
逆に言えばこれは、目の前の現象に対するゲシュタルトが変わっていないのに、口だけで「大丈夫、うまくいっている」と何千回唱えたところで、現実は変わらないということでもあります。
顕在意識のレベルでいくらそう叫んでも、残念ながら潜在意識には人間の言葉が通じないので、あまり意味がないんですね。
潜在意識がその意味を理解できるのは、あくまで体感という非言語情報なので、
もしも心の中でパニック状態に陥りながら、
- 「大丈夫、うまくいっている」と言語アファメーションを唱えまくったとしても、
- 「叶いました、ありがとうございます」と百万回言ったとしても、
潜在意識に伝わっているのは、「これはまずい!これじゃもう願いなんて叶わない(泣)」という、本人が感じている情動の方なんです。
つまり、目の前の現象を「まずい!もう願いなんて叶わない!」という意味合いを持つものとして引き続き認識(ゲシュタルト)してまうし、おまけに「願いが叶わない」未来を叶えるべく働いてしまうということ(汗)
「えーっ、じゃあどうすればいいの!?」となりますよね(笑)
私もここで何年もグルグルするはめになったので、その気持ち、よーくわかります!
でも大丈夫、ちゃんと打開策はあるんです♡
潜在意識が採用している「今の自分」という視点に「大丈夫」と刷り込むのではなく、「大丈夫な世界」に紐付く私という視点を新たに採用する
パニクっている自分自身に、いくら「大丈夫、すべてはうまくいっている」と言葉がけをしたところで意味はないし現実も変わらないことは前述した通り。
ではどうすればいいか?
それは、自分という視点、つまり自我そのものを変えてしまうこと。
そしてその下準備として重要なのが、
目の前の現実を
- 「願いが叶わない根拠となるもの」
- 「願いの実現を阻害するもの」
と自分の思考プログラムが解釈(ゲシュタルト)してしまっているのだと一度認めてしまうことなんですよね。
潜在意識レベルでの認識の変更を起こすには、欲しい未来を決めてしまうこと
今自分は目の前の現実を確かにそう解釈しているし、叶わない未来をまさに叶えようとしている。
そうした思考プログラムが稼働してしまっているのだと気づくことが、つまりはその視点の外側に立つことであり、「これまでの世界観」という幻想から目覚め一度ゼロ地点に戻ることになります。
そして、「これまで自分の世界を創り上げてきたその思考プログラム」の存在を一度明らかにした上で、
では本当は、
- どういう世界が欲しいのか?
- どういう未来に向かいたいのか?
それを詳細に決めてしまうんです。
認識の変更が起こると、目の前の事象の意味合い(役割)は連動して変わる
既に叶っている世界を一度脳内に創り上げると、今度はそれが新たなゲシュタルトになります。
そしてそのゲシュタルトを認識している「自分の視点」と「自分の周囲に存在するもの」とは、全てそのゲシュタルトと一対一の関係で紐付いており、「その世界にふさわしい意味合い」をそれぞれに持っています。
シンプルに言えば、「本当に望む理想の世界」という情報場を強い臨場感を伴って脳内に作り上げてしまえば、自ずとその世界に紐付く「自分という視点(在り方)」は認識の中に現れるし、目の前の現象の意味合いも、自ずとそこで変化するということ。
つまりあなたがやるべきは、「すべてはうまくいっている」と自分に言い聞かせることではなく、この情報場をまず脳内に構築することなんです。
この「既に叶っている世界」の情報場の構築がされていない時、残念ながら人は自分の認識(ゲシュタルト)を変更することができません。
ゲシュタルトの前提となる情報場なしに、言葉だけでひたすら刷り込むように「すべてはうまくいっている」と言い聞かせることは、潜在意識にとっては非常に空虚な行為なんですね。
…しつこいようですが(笑)、潜在意識は、「人間の言葉そのもの」を理解している訳ではなく、その言葉に内包されている非言語情報(体感や情動、ビジョンといったもの)を常に読み取っているからです。
逆に言うと、この情報場が脳内に構築されてしまえば、自分の観方や思考を変えよう変えようと無理に力んだりせずとも、目の前の現象に対する認識って自然と変わってしまうんです。
こういったことから、願望実現でイメージングが非常に重要視されてる訳です。
とはいえ、「イメージングを続けているけれど、なかなか認識の変更が起こらない!」といった悩みも当然ありますよね(はい、経験者なのでわかります!笑)。
それは実は、イメージしている情報場の中に、「あること」が足りていないからなんです。
認識の変更が起こるレベルまでイメージングの精度を上げるポイントは、臨場感
先ほども書いたように、潜在意識に伝わるほどに脳内に「理想の世界」という新しい情報場を作り上げるためには、強い臨場感が必要となります。
潜在意識は、常に臨場感が強い方を、ゲシュタルトの基準として選び取っていきます。
そのため、つい臨場感の強い「過去の記憶」がその基準として優先されてしまい、現状がループしてしまいやすいんです。
であるならば、どうすればいいか?
ここで新しくあなたが、未来の記憶を作ってあげればいいんです。
つまり、今あなたが欲しいと思っている物や状態の生の情報に触れて、その体感を潜在意識に取り込んであげればいいんです♡
そうすることで「理想世界」という情報場は、臨場感を伴った未来の記憶となり、過去の記憶とその力関係を逆転していくことになります。
よく、お金持ちになりたいのなら、上質なものに積極的に触れようとか、お金持ちの人と仲良くなろうなどといったアドバイスがされるのは、そういった現実に存在する物や人から、情報を摂取して、その体感を潜在意識に学習させるためなんですよね。
(この潜在意識の学習機能については、こちらの記事でくわしく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください)
そうした本当に欲しい世界につながる情報に頻繁に触れていると、いつしかそれがあなたの潜在意識に「身近なもの」「当たり前のもの」として認識されるようになります。
新しい世界観をごく当たり前のものとして認識できる状態になるということは、もうその時点で潜在意識が書き換わっているということであり、ゲシュタルトの方向性にも変化が生じてるってことなんです。
これまでの自分が維持してきた視点では、目の前にある今の状況が、どう考えても絶望的なものにしか思えなかった(認識できなかった)とします。
けれども、「別にこんなの問題でもなんでもない」と思う人の思考(解釈・認識の仕方)に触れ、実際にその人が当たり前のようにあなたが欲しいと思っている状況を手に入れていく様を見ていると、本当にあなたの中で、「当たり前」の基準が変わるんです。
思考を変えると言うと、人はついつい自分の頭だけで変えようとしてしまいますが、実はそれってあまり効率の良いことではないんですよね。
この世界には、あなたが欲しいと思っているものをいとも簡単に、当たり前に手に入れている人というのが必ずいます。
そういった現実の材料が存在するのですから、その生の情報の力を借りて理想世界の臨場感を上げ、認識を変更してしまえばいいんです。
いつまでたっても認識の変更が分からない、思考を変えることは難しい!とループしてしまっている人の多くは、ここが盲点になっています。
自分一人の脳内にある情報のみでどうにかしようと頑張ってしまうんですよね。
けれど実際に自分の脳内にあるのは「過去の記憶」という情報のみなので、その状態のまま認識の変更を起こすのが難しいのって当然です。
外部の世界から新たな「当たり前」を取り込んで潜在意識に学習させてしまいさえすれば、認識の変更はごく自然に起こっていくし、そもそも誰しも、身近な人たちに影響を受けながら生きていますので、むしろそれは日常的に起こっていることなんです♡
まとめ
私たちは目の前の現実をただ一つものであるとつい考えがちですが、実は事象を解釈する「自分という視点(自我)」がその意味合いを勝手に作り上げ、それが本人にとっての現実となっているため、この視点を変えずに目の前のネガティブな事象を「大丈夫、すべてはうまくいっている」と自分に言い聞かせても、それは潜在意識には通じませんし、実際、現実も変わりません。
まずは自分がそういった視点(自我という思考プログラム)を持っていることに気づき、意図的に新たな視点を創り上げ切り替えるスタンスを取れるようになると、「無理やりそう思い込む」レベルの「すべてはうまくいっている」ではなく、むしろ
- 「うまくための前振りにしか見えない」
- 「問題だと思っていたけど、別に問題でもなんでもなかった」
という解釈(認識)しかできなくなっていくようになります。
視点(自我)を自分自身だと思っていると、いつまでたっても過去の記憶によって作られた思考プログラムに振り回されることになります。
つまり、潜在意識に振り回されてしまっている状態です。
そうではなく、
- 「視点(自我)はあくまで過去に作り上げられた思考プログラムに過ぎない」ことを知り、かつ、
- 「未来の記憶は外部からの情報収集によって臨場感高く作り上げることができる」ことを腑に落とすことができれば、
そこで初めて人は、潜在意識を使いこなす立ち位置に回ることができるようになります。
長年潜在意識や引き寄せの法則について学んでいるにも関わらず、それらをうまく使いこなすことができずにグルグルしてる方にこそ、今回の記事が役立てばと思います。
ここまでに書いてあることがしっかりと理解できれば、引き寄せの法則は、本当に誰にでも使いこなすことができるごく当たり前の人生創造スキルとなります。
今回の記事、かなり濃い情報を詰め込んでいますので、消化するのはなかなか骨が折れるかもしれません。
もし一度でカチッと理解できなかったとしても、あきらめずにぜひ折に触れ、何度か読み返してみてくださいね。
そうすることで、脳は徐々に「理解」というゲシュタルトを構築していきます。
このゲシュタルトが脳内に構築された瞬間こそが、「あ、わかった!」という気づきの瞬間なんです。
この記事が、あなたの脳内に新世界(新しいゲシュタルト)を作る助けとなれば幸いです♡
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